ロスカットとはすなわち損切りを意味します。
一般的には株価が1割下落したら、損切りのタイミングであると言われています。損切りによって、損失額を最小限に抑えることができます。
また、機会損失を防ぎ、次の投資機会に備えるという意味もあります。
事前に損切りの目安を決めて、損失を最小限にして、安定したトレードに臨みましょう。
目次
株のロスカットとは
株のロスカットとは株の「損切り」のことです。
つまり、株の買値より株価が安い含み損を抱えている状態で株を売却し、損失を確定することです。
通常、株価が1,000円のときに購入し、1,100円に値上がりしたときに売却するなど将来的に株価が上昇すると予測した場合に株を購入します。
しかし、予測が外れてしまい、株価が下落した場合に損失を最小限に抑えるために株をできるだけ早い段階で売却することがあります。
株のロスカットの目安
それでは、どのくらい株価が下落した場合に損切りすべきなのでしょうか?
ロスカットの重要性を理解していても実際に何を目安に損切りをするべきなのか判断することは難しいものです。
そこで株のロスカットのタイミングについて目安をご紹介します。
株価の下落幅によって決める
1つ目は株価の下落幅によって損切りをするかどうかを決める方法です。
一般的には損切りの目安として買値の10%以内の値下がり率を損切りの許容範囲とします。
つまり、「投資元本が1割減少したら損切り」ということになります。
ただし、10%はあくまで参考値であり、投資対象や株価の上昇・下落トレンドによって損切りラインを自由に設定しても問題ありません。
例えば、値動きが比較的大きい投資対象であれば、10%以上下落したとしてもすぐに株価が回復する可能性があります。
また、デイトレードなど売買を頻繁に繰り返す場合は損切りラインを10%よりも低く設定する場合もあります。
短期売買の場合は早い段階で損失を取り戻すことが難しいので、損切りラインを1~3%程度に設定することもあります。
損失額によって決める
2つ目は損失額によってロスカットの目安を決める方法です。
例えば、1,000円で株式を購入した場合に「500円以下になったら売却する」というように株価の下落幅によって損切りのタイミングを決定します。
また、1,000円の株式を100株購入した場合は投資額の合計は10万円となりますが、「2万円の損失額が出たら売却する」というように投資額全体の損失幅によってロスカットの目安を決定してもいいでしょう。
事前にロスカットをする損失額を決定しておけば、損切りを躊躇って、損失額を大きくなることを防ぐことができます。
損失額が大きくなるほど精神的な負担は増えていきます。
特に投資初心者の場合は「このままでは大損になるかもしれない。どうしよう」と狼狽してしまうことも珍しくありません。
したがって、自分が「耐えられる」と思う範囲内に損失額を設定しておきましょう。
株のロスカットの重要性
「株のロスカットをしなくても株価が回復すればいつかは損失を取り戻すことができるかもしれない」と考える投資家の方は少なく有りません。
それにもかかわらず、なぜロスカットすることが重要なのでしょうか?
ここからは株のロスカットの重要性について2点ポイントを解説します。
機会損失を防ぐ
機会損失とは本来得られる利益があったにもかかわらず、機会を失ったことをいいます。
株式投資で例えると、”今後株価が上昇する株式があったにもかかわらず投資できなかった“というケースです。
損切りのタイミングをのがしてしまい、株価が下がり続ける株式を保有することで購入資金が手元に戻ってくることはありません。
手元に資金が足りなくて次の投資のチャンスを逃してしまうかもしれません。
早い段階で損切りをして資金を準備していれば、チャンスが来たときに投資をして利益を出すことができます。
次の投資機会を確実につかみ、機会損失を防ぐためにも損切りの目安を設けておくことが重要です。
損失額を抑える
ロスカットの最大の目的は損失額を最小限に抑えることです。
株価の予測は非常に難しいです。なぜなら、投資対象企業の業績や市場の成長性だけではなく、政治経済情勢や自然災害、感染症など突発的な出来事によっても大きく変動するためです。
購入した株式の株価が下落しても、元値まで回復する可能性はありますが、株価がどこまで下落するのかも予測はできません。
投資金額が10万円の場合に損失額が1万のタイミングで売却すれば、損失額は1万円で確定し、それ以上に損失が膨らむことはありません。
しかし、損切りをせずに保有していた場合は損失額が2万円、3万円と膨らみ続ける可能性もあります。
投資金額が大きいほどダメージも大きく、最悪の場合は投資から撤退する必要もあるかもしれません。
そのような事態を防ぐためにもロスカットの目安に達したら早めに損切りをしましょう。
ロスカットに失敗し損失を出してしまったAさん
ロスカットの重要性について解説しましたが、実際に損切りができずに損失を出してしまった例について見てみましょう。
Aさんは日常的にデイトレードを行っている投資家です。
Aさんは某大手IT企業の株式を約150万円分購入しましたが、決算の内容が市場の予測を下回り、株価が下落しました。
しかし、業績の悪化の要因はM&Aによる買収資金が多額に上ったことだったので、Aさんは株価が上がると見込んで株式の売却を行いませんでした。
しかし、Aさんの予測に反して、株価は下落を続け、決算内容の発表直後には15万円であった含み損が半年後には25万円に膨らんでしまいました。
実際にはAさんはロスカットの目安として「買値の4%」を値下げ幅に設定していましたが、今回の場合は投資した企業の財務内容や業績の悪化要因を自分なりに分析し、「今回だけは例外にしよう」と決めて、ロスカットをしませんでした。
結局の所、次の決算期にもこの企業の業績は大幅に悪化し、株価はさらに下落。最終的に40万円の損失を出す結果となってしまいました。
確実にロスカットをする方法
ロスカットは損失を確定する行為ですので、ネガティブな印象を持つ方も少なく有りません。したがって、積極的にロスカットをしたいと思う人は多くはないでしょう。
実際に目安を決めておいたにもかかわらず、ロスカットができず損失を垂れ流してしまう投資家はいます。
ここからは損切りを実行する際のポイントについて解説します。
損切りラインを守る
損切りラインは株価の下落率や損失額によって決めます。どのタイミングで損切りするのかは自由ですが、一度損切りラインを決めたら必ず守りましょう。
損切りはネガティブなイメージがあるので、「出来ることであれば、やりたくない」という心理が働き、損切りラインに達しても損失を確定させない投資家がいます。
運良く株価が上昇して、損失を取り戻すことができるかもしれませんが、損失額が膨大になる可能性もつきまといます。
損切りラインを徹底して守り、損切りラインに達したら売却すればそれ以上の損失が発生するのを防ぐことができます。
損切りを自動化する
損切りラインを守る自信がない人におすすめなのが逆指値注文です。
逆指値注文とは事前に指定した価格まで株価が下落した場合は自動的に注文が出されるという仕組みです。
たとえば、「購入した銘柄の株価が1,000円を切ったら売却する」という逆指値注文を出しておけば、損切りを躊躇していても自動的に売却されます。
逆指値注文を出すことでこまめに株価をチェックする手間を省くこともできます。
まとめ
今回はロスカットやロスカットの目安、重要性について解説しました。
株式投資では利益を出すこと以上に損失を出さないことが難しいと言われています。ロスカットは精神的に難しい側面もありますが、自分なりの損切りのルールを作ってしっかり守ることで損失額を抑えることができます。
損失額を抑えるということは安定して利益を上げることでもあります。
特にデイトレードのように頻繁に短期売買を繰り返す場合はロスカットの重要性について認識しておくことが重要です。
そうすることでデイトレードでも安定して利益を出して、成功を収めることが可能になります。
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