上昇局面の中で、株価が一時的に下落することがあります。そのタイミングを「押し目」といい、その時を狙って買うことを「押し目買い」といいます。
ちなみに、株式だけでなく債券や為替なども含め、相場の世界では価格が下落することを「押す」と表現することから、「押し目」という表現も生まれたそうです。
さて、そんな押し目についての詳細と、押し目買いする株のスクリーニング法、そして押し目買いの注意点について、解説していきましょう。
目次
「株価の一定期間以上の上昇傾向+短期的な下落」が押し目
押し目とは要するに、「株価の一定期間以上の上昇傾向 + 短期的な下落」のタイミングだといってよいでしょう。
したがってそこで買う「押し目買い」は、広義の意味では逆張り投資だといえます。
一方で、上昇トレンドにある株を買うことから、実質的には順張り投資の一種であるともいえそうです。
そしてそんな押し目は、希少なチャンスだといえるかもしれません。
というのも、相場の世界には「押し目待ちに押し目なし」という格言があるのですが、株価が上昇し続けている銘柄は、押し目を待っていてもなかなかそれが来ないこともあるからです。
やはり上昇銘柄は上昇し続け、いつの間にかグングンと株価を上げていくこともあるのです。
また、あまりにも小さな下げですと買う旨味も少なくなりますので、もう少し下げるのを待っていたら、結局そういうタイミングが訪れずに同じくグングンと株価が上がってしまう、ということもあります。
ですから押し目が訪れた際は、そのチャンスを有効活用したいものなのです。
押し目買い候補株のスクリーニング法
押し目の本質は「株価の一定期間以上の上昇傾向+短期的な下落」ですので、スクリーニングをする際にもそんな値動きをしている銘柄を探すのがよいでしょう。
以下の画像1をご覧ください。
証券会社のスクリーニングツールを用いて、「6ヶ月前から50%以上値上げしている」「5営業日前から5%以上値下げしている」銘柄をスクリーニングしてみました。
この時点で、該当する銘柄は43件ありました。※2020年11月24日時点
そして、そのうち1銘柄の株価チャートを見てみましょう。それが以下の画像2です。
いかがでしょうか。ちゃんと「株価の一定期間以上の上昇傾向+短期的な下落」という押し目の特徴が見て取れますね。
このように証券会社のスクリーニングツールを用いれば、押し目買い候補株を探し出すことができます。ぜひ参考になさってください。
なお、ここでは例として「6ヶ月前から、50%以上の値上げ」「5営業日前から、5%以上の値下げ」という値を用いましたが、もちろんこれを、好きな値に変えていただいても結構です。
例えば、もう少し長い期間での上昇トレンドを確認したければ「1年前から、50%の値上げ」で条件設定をしてもよいですし、
もう少し急落している銘柄を探したければ「5営業日前から、10%以上の値下げ」という条件設定をしてもよいでしょう。
「株価の一定期間以上の上昇傾向+短期的な下落」の理由を分析しよう
ただし、スクリーニングした銘柄を闇雲に押し目買いすることは危険です。
実際の押し目買いの際には、「株価の一定期間以上の上昇傾向+短期的な下落」の理由を分析しておくことも重要となります。
株価は、次のような様々な要因によって上下します。
上昇:好調な業績、業界全体への期待感、市場全体の上昇、単なる偶然
下落:業績の悪化、スキャンダルなどの一時的な悪材料、業界全体の見通しの悪さ、市場全体の下落、単なる偶然
このうち、好調な業績に伴って一定期間以上上昇していた株価が、一時的な悪材料や単なる偶然で短期的に下げたならば、まさに押し目買いのチャンスだといえます。
しかし、単なる偶然によって市場全体が上昇していて(それは「バブル」と呼んでもよいかもしれません)、そこでその銘柄の業績が悪化したために下げたならば、そこで押し目買いするのは危険かもしれません。
それはもしかして押し目ではなく、これからの下降トレンドの入り口かもしれないからです。
株価チャートは、単に株価の変動を記録したものにすぎません。
ですから、たとえ完全解明は無理だとしても、なぜ押し目が訪れているのかをちゃんと分析しておくことが、やはり転ばぬ先の杖となります。
また、ファンダメンタルズから事業の堅調さと株価の割安さを分析しておくことも有益でしょう。
「株価の一定期間以上の上昇傾向+短期的な下落」を見つけ、その理由も分析しよう
押し目とは要するに、「株価の一定期間以上の上昇傾向+短期的な下落」のタイミングだといえます。
ですから押し目買い候補株のスクリーニングをする際も、それを満たす条件設定をすればよいです。
しかし、実際に押し目買いする際には、なぜ株価がそのように推移しているか、その理由を分析することも重要となります。
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