株式デイトレードの勝ち方

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こんにちは。
株式トレーダーの川合一啓(かわいいっけい)です。

1日のうちに買いと売りを終えるデイトレード。

典型的な短期売買ですが、株式デイトレードには
運の良し悪しが大きく影響するようにも思えます。

しかし、必ずしもそうとは言い切れない面があります。

本記事では、そんな株式デイトレードについて、
「確率」の概念から勝ち方を知るための勝利への道である
「大数の法則」「確率的優位性」について具体的に
且つわかりやすく解説します。

目次

株式デイトレードは運?

金融理論のひとつに「ランダムウォーク理論」があります。

これは「株価の変動はランダムであり、上がる確率も下がる確率も等しい」とする理論です。

また、その理由を説明しうる理論として「効率的市場仮説」があります。

これは、「市場は完全に効率的であり、株価には将来の見通しなどすべてが織り込まれているため、現在の株価は常に正しい」とする理論です。

そしてこの2つの理論を合わせると、
「市場は効率的で現在の株価は常に正しいため、
 今後株価がどう変動するかは運次第である」
という主張が展開できます。

あなたはどう思われるでしょうか?

川合一啓
ある程度経験のあるトレーダーでしたら、その主張が完全に的外れだとは思えないのではないでしょうか。

たしかに、
成長性の高い銘柄はその将来を見込んで割高
逆に、たとえ大企業でも成長性の低い銘柄は割安
という傾向が株式市場には見られます。

また、株式デイトレードでは特に株価の上下はランダムに見えます。

その企業の成長に伴って株価が上昇していくという現象や、
過小評価されていた企業が本来の評価を取り戻す過程で
株価が上昇していくという現象が、短期間では見られないからです。

では、短期投資は完全に運次第なのでしょうか?

実は、一概にそうとも言い切れないのです。

株式デイトレード勝利への道(大数の法則)

さて。

これから話を進めるための予備知識として
数学の「大数の法則」について簡単にご説明します。

サイコロを振り「1」が出る確率は1/6です。

しかし現実には6回振った場合に、
必ず1が1回出るわけではありません。

一度も出ないかもしれませんし、二度以上出るかもしれません。

ところが、サイコロを振る回数を、
100回、1000回、1万回と増やしていくと、
実際に1が出る回数は、ちゃんと全体の1/6回に近づいていきます。

そして回数が無限回に近づくほど、
1が出る回数も全体の1/6回に限りなく近づいていきます。

つまり、数学的に算出できる確率と、
それを現実に試した時の結果は差が存在しますが、
試行回数を増やすほどその差は縮まり、
結果は確率に近づいていきます。

これが、「大数の法則」です。

株式デイトレード勝利への道(確率的優位性)

さて、話を戻します。

短期投資が完全に運次第ではないといえる理由は「2つ」あります。

  1. 理論で現実を説明しきれない面がある
  2. 「確率的優位性」を投資家有利にすることができる

理論で現実を説明しきれない面がある

短期投資が完全に運次第ではないといえる理由の1つめは、
ランダムウォーク理論も効率的市場仮説も、
ある程度の正しさがあったとしても、それらはあくまで理論であり、
現実を説明しきれない面がある
ことです。

川合一啓
例えば、もしそれらが正しいならば「バブル」や「大暴落」は発生しないはずです。

買いが買いを呼び、売りが売りを呼ぶそういった現象が起きること自体、
市場が常に正しく効率的だという理屈には合わないのです。

また、その間は当然、株価が上がる確率と下がる確率は等しくないはずです。

ですから、ランダムウォーク理論も成り立たないことになります。

「確率的優位性」を投資家有利にすることができる

短期投資が完全に運次第ではないといえる理由の2つめは、
投資家がそこに「確率的優位性」を見つけ出した場合、
一見五分五分に見えるトレードけも投資家有利にすることができる
からです。

では、その確率的優位性とは何でしょうか?

それは、投資の「根拠」です。

川合一啓
例えば、市場全体が上昇局面にあること、過剰に値下がりした株を見つけたこと、好材料となる情報を得たこと、などです。

短期投資は一見、五分五分のトレードなのかもしれません。

しかし確率的優位性があれば、それは五分五分ではなくなります。

たとえ短期であっても、
株価が上昇する可能性が下落する可能性を上回るのです。

確かに個別の売買を見れば短期ですから
当然、運悪く負けることもあるでしょう。

しかし前述の「大数の法則」に従えば、
確率的優位性のあるトレードならば、繰り返せば繰り返すほど、
結果的にその優位性の分だけ勝つことができるはずです。

ですから短期投資をする場合は、
「確率的優位性を見つけ出すこと」
「確率的優位性のあるトレード
けを数多く繰り返すこと」

が重要になります。

ただしその際に注意すべきことは、確率的優位性があると思える時だけレードすることと、運悪く負けた時に多くを失うレードはしない、ということです。

売買には手数料と税金がかかりますので、むやみな売買は禁物です。

川合一啓
勝敗が五分五分ならば手数料と税金の分だけ損をするのですから、確率的優位性がないとき、すなわち手数料と税金以上の儲けが得られる勝算がない場合は、トレードをない方がよいでしょう。

大数の法則を働かせるには何度もトレードをする必要がありますので、
一度に多くを失うトレードはせず、
何度もトレードできるように資金量をコントロールする必要があります。

「確率」を知ることが勝利への道

ランダムウォーク理論や効率的市場仮説を考えた場合、
短期投資は完全に運次第のようにも思えますが、
一概にそうとも言い切れません。

なぜなら。

「あくまで理論であり、現実を説明しきれない面があること」と
投資家が確率的優位性を見つけ出すことで有利なトレードにできる」
からです。

それにもとづいた売買を数多く繰り返すことで「大数の法則」が働き、
その確率的優位性が現実化していくのです。

ただし、確率的優位性があると思える時だけトレードすることと、
運悪く負けた時に多くを失うトレードはしないということに気をつけてください。

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