「騰落レシオのチャートの見方が分からない」
「どのように使う指標なのか?」
「どこで見られるのか?」
この記事は、騰落レシオに関して上記のような疑問や悩みがある人のために書きました。
ぜひ参考にして、騰落レシオを使いこなせるようになってください。
目次
はじめに騰落レシオがどんな指標かを知ろう!
まずは、騰落レシオがどんな指標か正しく理解しておきましょう。
騰落レシオとは、値上がり銘柄と値下がり銘柄の比率から市場の過熱感を判断する指標です。いわゆる「買われすぎ」と「売られすぎ」を判断する指標と同じです。
市場全体で確認するため、個別銘柄の過熱感を判断する指標ではありません。日経平均(東証一部)の銘柄全体を確認するものと覚えおいてください。
騰落レシオの計算方法
騰落レシオの計算方法は以下のとおりです。
騰落レシオ(%)=指定期間の値上がり銘柄数÷指定期間の値下がり銘柄数×100
指定期間は一般的に5日や25日が使用されます。5日では短期的な市場の過熱感、25日では中期的な過熱感を判断するのが基本です。
なお、実際は自動的に計算されて指標上に数字が表示ため、手動で計算する必要はありません。
騰落レシオのチャートの見方
騰落レシオのチャートの見方はまず、中立が100%であると知っておくことです。
そして以下によって、買われすぎと売られすぎを判断します。
- 買われすぎ:数字が120%を上回る
- 売られすぎ:数字が70%を下回る
数字が120%を上回ると買われすぎとしその後、下落リスクが高くなると判断します。数字が70%を下回ると売られすぎとしその後、上昇リスクが高まると判断するのです。
騰落レシオのチャートの基本的な見方は以上です。
騰落レシオはココに注意!
騰落レシオは優れた指標ではあるものの注意点もあります。
それは騰落レシオで過熱感のサインが出ても、必ずしも相場がそのとおりに動くとは限らないことです。
例えば、騰落レシオで120%を超えてもそこが株価の天井になるとは限りません。そこからまだまだ上昇する可能性がありますし、下落するとしてもいつ下落が始まるかは分からないのです。
実際、2022年3月の新型コロナウイルスショック時の相場では騰落レシオが40%まで下がりました。
以下は日経平均(赤線)と騰落レシオ(緑線)を同時に表示したチャートですが、必ずしも2つの動きが連動していないのも分かるかと思います。
このため、騰落レシオだけで相場分析をして取引をするは危険です。
チャート分析やその他のテクニカル指標、経済情勢や企業情報など多角的な分析をして取引する必要があります。
騰落レシオのチャートはどこで確認できる?
騰落レシオのチャートはインターネットで検索すれば見つかります。
例えば、以下は「日経平均比較チャート」というサイトのものです。
こちらのサイトでは、チャートだけでなく以下のように表によって、騰落レシオの数字の日ごとの推移を確認できるので非常におすすめです。
他にも沢山あるため、「騰落レシオ チャート」と検索してみましょう。そして使いやすいと感じたものを使用すればOKです。
騰落レシオ以外に相場の過熱感が判断できる指標
騰落レシオ以外に相場の過熱感が判断できる指標はあります。
騰落レシオを組み合わせて使用することで、分析の精度が上がるため知っておくのがおすすめです。
RSI
RSIでは以下によって相場の過熱感が確認できます。
- 数字が70%以上で買われすぎ
- 数字が30%以下で売られすぎ
RSIは非常にシンプルで分かりやすいため、初心者でもすぐ使いこなせておすすめです。
また、RSIは「ダイバージェンス」という現象が起こることがあります。
ダイバージェンスとは相場とインジケーターの逆行現象です。
例えば、以下のように相場は高値を切り上げているのにRSIは数値を切り下げているというような状態です。
この状態は上昇の勢いが鈍くなったことを意味します。よって、買われすぎの判断材料のひとつとして使用できるのです。
ストキャスティクス
ストキャスティクスでは次のように相場の過熱感を判断できます。
- 80%以上にある状態で「Slow%K」が「Slow%D」を上から下に抜く(買われすぎ)
- 20%以下にある状態で「Slow%K」が「Slow%D」を下から上に抜く(売られすぎ)
ストキャスティクスは、先に紹介したRSIに2本のラインが加わったようなインジケーターです。2本のラインのクロスは売買サインにもなります。
また、ストキャスティクスもRSIと同様にダイバージェンスが発生します。
移動線平均乖離率
移動線平均乖離率とは、「株価が移動平均線からどれくらい離れているか?」というのを数値かしたものです。
株価は移動平均線からある程度、離れると戻ってくる習性があります。一般的に5.0%程度、離れると戻ってくると言われています。
よって、移動線平均乖離率を見ることでも相場の過熱感を確認できるのです。
移動線平均乖離率が+5.0%を超えていれば買われすぎと判断します。
移動線平均乖離率が-5.0%を超えていれば売られすぎと判断します。
ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドによっても相場の過熱感を可能です。
ボリンジャーバンドのバンドに株価が収まる確立は以下だとされているからです。
バンドの数値 | バンドに株価が収まる確立 |
---|---|
±1σ | 約68.3% |
±2σ | 約95.4% |
±3σ | 約99.7% |
バンドに近づくほど株価が反転する可能性が高まるため、相場が過熱していると判断できます。
まとめ
騰落レシオは市場全体の過熱感を確認する指標です。確認することで、相場全体の「買われすぎ」と「売られすぎ」を判断できます。
騰落レシオのチャートを見るときは100%を基準にして、以下のように判断します。
- 買われすぎ:数字が120%を上回る
- 売られすぎ:数字が70%を下回る
ただし、上記の数字になったからといって必ずしも相場がそのとおりに動くわけではありません。よって、騰落レシオだけで判断するのは危険です。
チャート自体の分析やその他の指標などと組み合わせて、多角的に判断してくのがおすすめです。
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