こんにちは。
株式トレーダーの川合一啓(かわいいっけい)です。
株の売買を行う際の注文方法は大きくわけて2つあります。
「成行注文」と「指値注文」です。
名前が違うだけではなく、
実際に注文の仕組みが違ったり性質も異なりますので、
状況によって使い分ける必要があります。
解説していきますので、これから株トレードに取り組まれる方は
把握をしてみて欲しいと思います。
目次
成行注文とは?
この注文方法は、売買を行いたい株の価格を
自分で設定せずに注文を出す方法です。
つまり、「約定することを最優先させる」注文方法です。
「持っている株を必ず売りたい!」
という場合や、
「いくらかかっても良いからこの株を必ず手に入れたい!」
というときに使われます。
必ず約定する事を目的として注文を入れる形です。
実際に成行で注文を出すと、
株を購入する場合はその時に出ている最も安い価格で購入することができ、
株を売却する場合は、その時に出ている最も高い価格で売却をすることができる
仕組みになっています。
成行注文を選択すると価格入力ができないので、
約定価格はコントロールする事が出来ません。
以下は楽天証券のトレードアプリの注文画面です。
約定価格をピンポイントで入力できないものの、
「値幅制限」という箇所で約定の範囲は設けられています。
これは株価の急激な変動によって
とんでもない価格で約定する可能性はゼロではありませんが、
とにかく「約定させる事」を優先させる注文方式になります。
また「本日中」としておけば、約定は本日内に行われます。
・自分が思っていたよりも安い価格で株を購入できることがある
・自分が思っていたよりも高い価格で株が売却されることがある
・自分が思っていたよりも安い価格で株を売却してしまうことがある
指値注文
次に、指値注文についてみていきましょう。
こちらは成行注文とは違い、
「自分の設定した価格で約定をさせることを最優先させる」
注文方法です。
つまり、
「〇〇円以下だったら買う!」とか、
「〇〇円以上だったら売る!」とか
価格の条件をつけておいて注文を出す方法なのです。
・買い、売りの旬を逃しがち
(条件が合うのを待っているうちに値上がりして買えなくなる
値下がりして株が紙切れ状態になる)
こちらも楽天証券のトレードアプリの注文画面で確認してみましょう。
「指値」を選択すると、自分で価格設定ができるようになっています。
ここに自分で決めた条件価格を入れるのが指値注文の注文手順になります。
さらに、「本日中」や「今週中」など、
執行期間の条件を自分で決める事ができます。
逆指値注文
逆指値注文は、
「株価が上昇し、指定した価格以上になれば買う」
「株価が下落し、指定した価格以下になれば売る」
という注文方法です。
つまり、指値注文を逆になります。
上がったら買って、下がったら売るって、
「逆指値注文」にはどんな使い道があるのでしょうか?
①ストップロス(損失限定)
一般的な逆指値の活用方法としては、ストップロスが挙げられます。
これは、保有する銘柄の相場が予想に反する動きとなった場合に、
損失の拡大を防ぐための予防策です。
建玉を持ったあとに「この価格まで下がってしまったら売る」という事を
予め決めておく使い方です。
利益をいかにして出すかを考えることも重要ですが、
損失を極力抑えることもまた重要です。
②利益確定
株価が上昇し含み益が生じたときに使います。
まだまだ株価が上昇しそうだけど、
売りのタイミングを逃したくはないというときに、
今の価格より少し下に逆指値で売り注文をセットしておきます。
例えば、銘柄Aを1000円の時に買って、
その後、首尾よく1100円まで相場が上がったとします。
ここで利益確定売りをしてしまっても良いのですが、
1150円くらいまで更に上がるかもしれません。
その一方で1000円まで相場が下がる可能性もゼロではありません。
そうなってしまうと、今の含み益がリセットされてしまいます。
そんな時に使うのが「逆指値注文」です。
1000円で買って1100円まで上がっている銘柄を保有しているのであれば、
1080円くらいの所に「逆指値注文(つまり、ここまで下がったら売ってしまえ)」
という注文を入れておくのです。
この状態で仮に上がっていけば利益が膨らんでいきますし、
下がっていっても1080円で売り注文が自動で執行されますので、
80円分の利益は確保できます。
このように「逆指値注文」は保険的な意味合いで使うことが出来ます。
注文をしっかり使いわけて戦略的なトレードを。
注文方法はいろいろありますが、
その時その時の自分の狙いやシチュエーションによって
注文は使い分ける必要があります。
それぞれの注文方法を把握した上で
状況や狙いに応じて使い分けられるようにしましょう。
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