株式には「VWAP(ブイワップ)」という指標があります。
VWAPはあまりメジャーな指標でないかもしれませんが、使いこなせるようになれば非常に強力です。
そんなVWAPの「計算方法が知りたい!」という人もいるかと思います。
そこでこの記事ではVWAPの計算方法を解説。
また、見方と生かし方などもお伝えしているため、VWAPを相場でどうやって使えばよいかまで理解できます。
VWAPの使い方を理解して、ぜひトレードの役に立ててみてください!
目次
そもそもVWAPとはどんな指標なのか?
VWAPとは「Volume Weighted Average Price」の略で、日本語では「出来高加重平均価格」となります。
VWAPを簡潔に説明すると、その日の約定価格の平均を示した指標です。
おもに使用するのは機関投資家であり、機関投資家が株の売買時の目標値にすることが多いとされています。
VWAPの計算方法とそれが意味するもの
VWAPの計算方法は以下のとおりです。
VWAP=1日の総売買代金÷1日の総出来高
例えば、1日の総売買代金が1,000万円で1日の総出来高5万株なら次のように計算します。
1,000万円÷5万円=200円
上記の場合、VWAPは200円です。
VWAPはその日の約定価格の平均値であるため、200円をその日の基準値にすることができます。
よって、VWAP 価格である200円より下で買うことができれば、高値掴みを避けることができ平均的な価格で買えると判断できるのです。
VWAPの3つの見方
VWAPにはおもに次の3つの見方があります。
- 市場参加者の強気弱気
- ブレイクアウト
- 抵抗線・支持線
市場参加者の強気弱気
VWAPを確認することで市場参加者の強気弱気が判断できます。
- 株価がVWAPの上で推移している:市場参加者が強気
- 株価がVWAPの下で推移している:市場参加者が弱気
株価がVWAPの上にあるときはその日に株を購入した人の多くは利益を得ており、市場参加者が強気と判断できます。
そのため、上値は軽く底値は堅いと考えることができるのです。
株価がVWAPの下にあるときはその日に株を購入した人の多くは損失を抱えており、市場参加者が弱気と判断します。
よって、売りがでやすいため上値が重いと考えることができるのです。
ブレイクアウト
株価がVWAPを超えると「ブレイクアウト」が起きて相場が勢いよく動く傾向があります。
- 上方ブレイクアウト:株価がVWAPを下から上に超える
- 下方ブレイクアウト:株価がVWAPを上から下に超える
上方ブレイクアウトの場合、株価がVWAPを超えたことで投資家の収益状況が改善して相場が強気になり、株価上昇に勢いがつきやすくなるのです。
下方ブレイクアウトでは、株価がVWAPを超えたことで投資家の収益状況が悪化して相場が弱気になり、株価の下落に加速がつきやすくなります。
支持線・抵抗線・
VWAPは支持線と抵抗線としても機能します。
株価がVWAPまで下落してくると支持線となり、下落を抑えることがよくあります。これは「買い待ち」をしていた投資家が買い注文を入れることにより、買い支えられるためです。
抵抗線としても機能しやすいです。株価がVWAPまで上昇して来ると上値を抑える役割をします。
こうした特徴を知っておけば、売買タイミングや利益確定の目安にもできるため、投資戦略の幅が広がって非常に便利です。
VWAPを実践で生かす方法
ここからは、VWAPをより実践的に使う方法をお伝えしてきます。
まず、VWAPはデイトレードやスキャルピングのような短期トレード向けの指標であるため、短期トレードで使いましょう。
そして「板情報」と「歩み値」と併用していくのがオススメです。
板情報と歩み値とは
板情報とは、株価ごとにどのくらいの注文数が入っているかを表示した一覧表です。
歩み値とは、売買が成立した株価と出来高を時系列で表示したものです。
板情報と歩み値を使うことで大口投資家の注文を把握しやすくなり、VWAPでのトレードの成功率が上がります。
とくに、株価と出来高を時系列で確認できる歩み値は重要であるため必ず使用するべきです。
VWAPと板情報と歩み値を使った手法の例
基本的に株価がVWAPより上にある相場のみで勝負します。
そして、株価がVWAPまで下落してきて反発してきたときが取引チャンスです。
上記のときに歩み値を確認してください。
歩み値を確認して、それまでより明らかに出来高が増えていたら大口投資家が仕掛けている可能性があります。
例えば、それまで100株や200株で取引されていたのに急に1,000株や3,000株など増えた場合です。
こうした場合、大口投資家が大量の資金を投入している可能性があり、株価が大きく動く可能性があります。
よって、その流れに乗って利益をあげやすいのです。
続いて、板情報は何に使うかですがどの価格にどの程度の注文が発注されているのかを確認するのに使用します。
板情報を見れば、価格ごとの注文数量がひと目で分かるため、歩み値と見比べたとき大口投資家の注文が入ったかどうかを判断しやすいです。
まとめ
VWAPの計算方法は以下になります。
VWAP=1日の総売買代金÷1日の総出来高
上記の計算方法で算出された値を基準値にして、機関投資家は取引をすることが多いようです。
この値をVWAP価格と言いますが、一般的にはVWAP価格より下で買えれば高値掴みを避けやすいと言われています。
よって、買いを行うときの目安にできます。
そんなVWAPの見方はおもに次の3です。
- 市場参加者の強気弱気を判断する
- ブレイクアウトとして使用する
- 抵抗線や支持線として使う
VWAPは上記を基本としながら、デイトレードやスキャルピングのような短期トレードで使用してくのが良いでしょう。
実際に取引するときは、VWAP単体ではなく板情報と歩み値と組み合わせるのがオススメです。
株式投資で月利30%を実現する3つの手法をメールマガジンで無料公開中!
⇒ 登録はコチラ